オルタナティブ・スクールの種類と内容

このブログで、「オルタナティブ・スクール」という言葉を何度も使っていますが、
オルタナティブ・スクールとはどんなものなのか、種類や、内容などについて、調べてまとめてみました。全体的に、生徒の自発性を尊重する教育方法が多いようです。

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オルタナティブ・スクールとは?

とても簡単にまとめると、

オルタナティブ教育というのは、
「今までのスタンダードであった教育方法とは異なる教え方や仕組みによる教育のこと」

オルタナティブ・スクールというのは、
「オルタナティブ教育の方法に基づいた学校のこと」

だそうです。

なので、一口に
「オルタナティブ教育」
「オルタナティブ・スクール」
と言っても、
いろいろな種類があります。

ホームスクールも、「今までのスタンダードとは異なる」という意味で、
オルタナティブ教育に含まれるようです。

オルタナティブ・スクールの種類

1)シュタイナー教育
オーストリアの哲学者、ルドルフ・シュタイナーにより始められた教育法で、教科書を使わない、テストをしない、芸術を大切にする、同じ科目を数週間つづけて学ぶ、といった特徴があるそうです。

そのほかの特徴として、人間の成長には7年ごとに節目があると考え、それぞれの時期にあった課題を設定していること、人間の本質を、身体、心、精神、に分けて理解していること、子どもの気質を大きく4つに分けて特質に合ったアプローチを取ること、なども挙げられると思います。

幼稚園をいくつか見学したことがありましたが、ナチュラルであることを大切にしている印象で、全体的に優しい雰囲気があふれていると思いました。

◆学校法人シュタイナー学園「シュタイナー教育Q&A」のページ

◆日本シュタイナー学校協会 学校リスト(7校)

2)モンテッソーリ教育

イタリアのマリア・モンテッソーリにより始められた教育法。子どもは様々な能力の獲得に最適な「敏感期」があり、子どもの知的好奇心が自発的にあらわれ夢中になって何かの作業を行うような自由な環境を整えることを大切にするそうです。GoogleやFacebook、Amazonの創業者、アメリカ大統領など、数々の有名人が受けたことでも知られています。

◆日本モンテッソーリ教育綜合研究所 「モンテッソーリ教育について」

日本には、モンテッソーリ教育を実施している幼稚園は多数ありますが、
小学校は2017年時点では2校のみのようです。
◆The Montessori School of Tokyo (東京、インターナショナルスクール)

◆マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクール (横浜)

週一回放課後、あるいは夏休みにモンテッソーリ教育を受けられる場所もあるようです。
◆日本モンテッソーリ教育綜合研究所 付属『子どもの家』 小学部 (東京)

3)サマーヒルスクール
イギリスのサマーヒル・スクールをモデルに作られた学校で、「子どもの養育には幸福が一番大切で、子どもの幸福に一番重要なのは自由である」、というイギリスのA.S.ニイルの思想を反映しています。フリースクールの原型と言われているそうです。
授業に出る出ないも子どもの自由で、学校のことは生徒も教師も各一票ずつの会議で決まるとのことで、「世界で一番自由な学校」と呼ばれることもあるそうです。

日本では、堀真一郎先生による「きのくに子どもの村学園」とその系列校があります。

◆きのくに子どもの村学園(小・中・高)

4)サドベリー・スクール (デモクラティック・スクール)
1968年にアメリカのボストンに設立された、サドベリー・バレー・スクールをモデルにした学校で、生徒は、ルールの範囲内で自由に行動でき、学校の内外の資源を用いて、思い思いの活動をすることができるとのことです。専門家が必要な場合はアレンジも頼むことができます。非常に自由な学校ですが、決められたルールを守ることは徹底しています。学校のことは生徒も教師も各一票ずつのミーティングで決められるそうです。

◆「世界一素敵な学校―サドベリー・バレー物語」 ダニエル・グリーンバーグ著

日本には、少なくとも10校以上のサドベリースクールがあるようです。

◆デモクラティックスクール総合情報サイト
(鳥取県の新田サドベリースクールなど、ここに載っていないスクールもあります)

5)フレネ教育
フランスのセレスタン・フレネによって始められた教育法。散歩をしながら人の生活や自然について、見たものをまとめたことが始まり。自由作文を作成し、印刷して教科書にすることで学びを深めるそうです。一斉授業ではなく、自分で決めた活動計画表に沿って学びます。クラスは少人数で異年齢ミックスです。

◆箕面こどもの森学園 「フレネ教育とは」のページ

◆多様な教育を推進するためのネットワーク(おるたネット) 「フレネ教育」

6)イエナ・プラン
ドイツで始まり、オランダで発展した教育法。3学年ミックスのクラス分けで、教室をリビングルームに見立て、車座になっての話し合いが繰り返し行われます。科目ごとの時間割はなく、対話→学習→遊び→行事→対話・・・というふうに活動が循環していくそうです。インクルーシブな教育を目指していて、ハンディキャップを持つ子どもも積極的に受け入れるそうです。

◆日本イエナプラン教育協会 「イエナプラン教育とは」

◆多様な教育を推進するためのネットワーク(おるたネット) 「イエナプラン教育」

7)プロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)
まずは課題となる問題の発見(クリティカル・シンキング)
→少人数で語り合い何かの形にする(コラボレーション)
→発表する(コミュニケーション)
というサイクルを繰り返すことで、学びを深めていく教育法。

◆異才発掘プロジェクト ROCKET(ロケットプロジェクト)
東京大学先端科学技術研究センターと日本財団により行われている、既存の学校が合わない生徒に対する教育プロジェクトで、全国から選抜されたROCKETスカラー候補生に対してアクティビティ・ベースド・ラーニング(ABL)とPBLによるプロジェクトや、トップランナーによる講義を展開しています。ほかにも先端研では、障害により読むことが難しい人のためのオンライン図書館「Access Reading」 、テクノロジーを利用して様々な障害のある子どもたちに学びの機会を保障するDO-IT Japan、といったプロジェクトも行われているそうです。

◆工学院大学付属中学校・高等学校(東京)

◆アサンプション国際小・中・高等学校(大阪)

◆Buck Institute for Education (BIE)によるPBLの説明動画

◆BIE Resource Search

◆Highland Heritage Home SchoolのUnit Study Planningのページ

ABL、PBLと関連して、個人で出来るユニットスタディ(unit study)に関する本がたくさん出ているようです。

◆Unit Studies by Amanda Bennett

8)ギフテッド・スクール(ギフティッド・スクール)
ギフテッド、というと、高IQの優等生を思い浮かべられるかも知れませんが、実際は少し違うようです。感覚が鋭く、部分的には大人並みかそれ以上の部分を持ちながら、別の部分では年齢以下の容量しか持ち合わせていなかったりして、生きづらさを抱えている子がとても多く、LD(学習障害)も持ち合わせている子の割合が高いそうです。不登校生の中にギフテッドの子どもが数多く含まれていると思います。日本では認知度がまだ低いですが、アメリカなどでは特別支援教育が行われているそうです。

◆ギフテッド・LD発達援助センター

◆ユア子育てスタジオ 「ギフテッドの子の支援、偏りを生かす&日本での試み」
アメリカ在住の日本人の方が、ご自身のお子さん方のご経験を踏まえ、ギフテッド教育についてまとめていらっしゃる、非常に充実したサイトです。

◆NPO法人Feelosopher’s Path
アメリカのギフティッド・スクールでの教育経験をお持ちの先生方が、ギフティッドの子供達のためのプログラムを展開しておられます。週1回のプログラム、年数回の冒険プログラム、ホームスクールのカリキュラムの組み立て、などが可能なようです。

ギフテッドについては、別に記事を作成する予定です。

9)独立系スクール
上記のどの教育法も謳っていないけれども、ユニークな試みをしている学校もあるようです。

◆灯学園 (あかりがくえん、岐阜県)

学校紹介を読むと、サドベリースクールに似ている部分もあるように思えます。自然の多い環境で温かくて豊かな学び体験が出来そうで、一度伺ってみたいです。

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10)ホームスクール
日本でホームスクールを行おうとする場合、
教科の学習に関する教材は豊富にあります。
ただ、教科学習以外の面までカバーするホームスクール用のカリキュラムについては、
外国ほど豊富にあるわけではないのですが、
いくつか挙げてみました。
私の個人的な考えですが、外に出て人と関わる元気のあるお子さんの場合は、ホームスクールにおいても、教科学習だけでなく、家族以外の人と関わる場を用意することが大切だと思っています。

◆ホームシューレ(フリースクール東京シューレの在宅版)

◆チアにっぽん (クリスチャン向けのホームスクール団体)

◆すらら (双方向のオンライン教材、学習計画などは講師がサポートしてくれるそう)

◆カーン アカデミー
日本語と英語のサイトがあり、アプリもあります。主に理数系科目の授業が揃っています。
英語の方は、ビデオだけでなくインタラクティブになっていて、簡単なゲームのような感じで理解度をチェックしながら進めることが出来ます。親と子供とそれぞれのアカウントを作ってリンクし、子供の進捗状況を確認することができ、ホームスクールの親に向けた丁寧なガイダンスがあります。まいんは英語の勉強をかねてアカウントを作成し、初歩の算数をやっていますが、結構達成感があって楽しいようです。

◆掛川ホームスクールサポート
静岡県のインターナショナルスクールで、英語のホームスクーラーへのサポートを行っているようです。時々スクールのイベントに参加できたり、海外の学校に行く際に学習状況を証明してくださったりするようです(詳しくは学校にお問い合わせください)。

◆NPO法人Feelosopher’s Path
上でも触れたギフティッド教育のNPO法人で、ギフテッドの子供向けのホームスクールのカリキュラムの組み立てなど、サポートをお願い出来るようです。

◆Homeschool.com (英語、様々なタイプのホームスクールカリキュラムがある)

◆Sandra Dodd (英語、ホームスクーリングのアイデアが豊富にある)

◆Highland Heritage Home School (英語)

11)フリースクール
新しい理想の教育を目指すという理念先行型ではなく、
不登校生の居場所を作る、というニーズに応じて作られたものがフリースクール、
という風に私は理解しています。
出発点は他のオルタナティブスクールと違うかも知れませんが、
行っている教育内容は近いものもあると思います。
別途記事を作成します。

個人で作れるオルタナティブ・スクール

大掛かりな施設などなしに、
最初から大人数を集める必要性が少なく、
ある程度指針となる資料があり、
先行事例もたくさんある教育法として、
上記の中で比較的、個人でも可能性があるものとしては、
サドベリー教育
があてはまるのではないかと思っています。
(ただし、運営に際してはサドベリー教育の理念を体感的に会得していることが必要だと思います)

本場アメリカのサドベリー・バレー・スクールのホームページでは、
サドベリースクールを開くために必要な資料のパッケージが売られています。
◆PLANNING KIT FOR SUDBURY SCHOOLS
英語しかなくて残念ですが、資料の一部は日本語訳の出ている本も含まれています。

日本に先行して運営されているサドベリー・スクールがたくさんあるので、まずはそういった学校に見学に伺えたら良いだろうと思っています。

◆NPO法人フリースクール全国ネットワーク「フリースクールスタッフ養成連続講座」
フリースクールを作りたい! という場合、まずはこういったところで勉強してみるのが良いだろうと思います。



<参考記事>
「サドベリー・スクールに見学に行ってきました――友達との交流と居場所探し」

このページは常に工事中です。新しい情報がありましたら随時追加したり書き換えたりしていく予定です。

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