小学校の社会科では、地域や社会がどうやって動いているのか(街と社会のしくみ)、日本という国がどんな感じの国なのか(地理)、これまでにどんなことがあって今があるのか(歴史)、といったことを学ぶのがメインだと思います。やはり、理科と同じく、外に出て「見て」、「聴いて」、「感じる」ことが大切だと思っています。また、世界のことも学べるようにしたいと思っています。理科、社会と分けずに、街歩きを体験学習の機会として、いろいろな目的に活用できると思います。
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とりあえず、外に出よう!
我が家では、「今から社会科勉強しよう!」などと言うことはありません。
大体、とりあえず外に出ていき、この社会はどんな風になっているのか、
色々なものを見てみることを大切にしています。
ただ見るだけよりは、興味がわくように、
ちょっとずつ、さりげなく、説明を加えたり、
まいんに、意見を求めたり、しながら、
見て、聴いて、体感してみる、ことを重視しています。
活用している機会は、大きく分けて、
1)街歩き
2)名所・旧跡を回る
3)資料館・科学館
4)参加・体験型イベント
5)見学
6)旅行
の6つです。
旅行に行って、街歩きをし、名所・旧跡をめぐり、
近くにあった資料館に寄り、
そこでやっている体験型イベントに参加したり、
特産品の工場を見学したりする、
といったように、上の6つはつながっていることが多いです。
1)街歩き―社会のあり方が生で学べる「きっかけの宝箱」
とにかく、外に出て散歩をしていると、
思いもかけず、いろんな興味深い出来事に出会います。
消防署の前で消防士さん達が高いところに登る訓練をしていたり、
電車の線路の近くでレールの工事をしていたり、
お店の前で冷蔵トラックから商品が出てきたり、
海の方に行けば、いろんなタイプの船が行き来しています。
まずは、しばらく、その場に立ち止まって、
「へぇ~、おもしろいね!」
と言いながら、眺めています。
そのうち、まいんの中で色々ギモンがわいてくるので、
答えられることは私が答えます。
それでもわからないことは、スマホで調べて、
二人して、
「なるほど~!」
と言いながら、
「次の現場」に移動します。
2)名所・旧跡を回る
名所・旧跡は、歴史を肌で感じられるとても貴重な場所です。
入り口の説明板とか、パンフレットなどを読み上げると、
豊臣秀吉がどうしたこうした、、、
とか、
明治時代に◯◯さんが建てました、、、
とか、
そういったことが書いてありますが、
まいんは、
「豊臣秀吉ってだれ?」
「明治時代っていつのこと?」
など、一つ一つの言葉が未知なので、
ちょっとずつ、私の知る範囲で簡単に説明します。
(といっても、私の知識も貧弱なので、あとで近くの資料館に必ず寄ります)
まずは一通り、建物や場所をじっくり眺めて、体感します。
3)資料館・科学館―歴史や社会のしくみを体感する
たいがい、どこの街にも、歴史資料館や郷土資料館があります。
名所・旧跡には必ずと言ってよいほど、資料コーナーがあります。
なので名所見学をしたあと、資料コーナーに寄って、
「さっき見たあれは、こういうことだったんだ!」
と確認します。
全部じっくり見るというよりは、
興味を持った場所でしばらくじっくり見て回ることが多いです。
そうしているうちに、あとで本などに出てきた時に、
「あの時見てきたあれだ!」
と、段々とピンとくるようになってきます。
4)各種の参加・体験型イベント
資料館などで、衣装を身に着けさせて頂いたり、
ちょとした道具を使わせてもらったりする機会もあります。
また、そば打ち、もちつき、かまぼこ作り、
せんべい作り、紙すき、焼き物、
米作り、野菜作りなどの農作業、林業、漁業、
などなど、
体験型のイベントは山のようにあります。
仕事や社会のしくみを体感する、貴重な機会なので、
参加できるものはなんでも参加させて頂くようにしています。
5)見学
ホームスクールをはじめよう――その2 「我が家の実践例:体験編」 自然・科学・農業・キャンプなど
の記事に書きましたが、
工場見学や公共施設の見学も、
とても貴重な学びの機会になっています。
浄水場や清掃工場はとても面白かったので、
他にも機会があればぜひ行ってみたいと思っています。
旅先では、名産品の工場見学ができる場合もあります。
お菓子の工場、魚の加工食品の工場などに行きました。
次は、機械やロボットがたくさんある工場に行ってみたいと思っています!
6)旅行―さまざまな街と暮らしを体感する
我が家は、旅行が好きなので、
かなりあちこち出かけています。
海や山や湖や、畑や森や街や、
様々な車、大型船やボートやカヌー、飛行機など、いろんな乗り物、
知らない街の知らない人々、
行った先の風景は、いつもの場所とは全然違いますし、
小さい子供の目に焼き付いて、長いこと残っています。
いろいろなものを見ておくことで、
いつか「あぁ、あれがそうだったんだ!」
と物事と物事がつながる日が来るのではないかと思っています。
前にも書きましたが、
「未来へのタネ」
です。
世界について考える機会―外国の香りのする場所に行く
もし、国際空港に行く機会があれば、
外国について考える材料が山のようにあります。
私たちは、外に出て、次々飛んでくる飛行機を眺めながら、
航空会社のマークをみつけて、
「あれは◯◯航空だから、アメリカの飛行機だ!」
とか
「あれは◯◯航空だから、インドの飛行機だ!」
などと言いながら、
しばらく親子ともども、大ハッスルしています。
それから、スマホで地図を表示させたり、
近くにある世界地図を指差しながら、
「あの飛行機は、ここから飛んできたんだね~! 遠いね!」
などと話し合います。
興味を持った国について、もっと調べてみる!
たとえば、インドに少し興味を持ったとします。
そうしたら、、
「インドってどんな国だろう?」
とネットの情報を調べて、画像や動画も検索していくと、
日本ではまずお目にかからない珍しい光景に、
まいんは大乗り気でスマホをのぞき込んできます。
「ナマステ」のような単な挨拶なども調べることがあります。
ひとしきり、インドの話を終えると、
すっかり大満足で、他の話に移っていきます。
とりあえず、これで一段落になりますが、
その後、お店でインドのものを見つけると、
「これはインドのものだ!!」
と興味津々になっています。
ちょっとずつですが、
世界には色々な国があり、
日本とは違う考え方で、
違う生活をしている人達がいることを、
意識していってほしいなと思っています。